Q.表情筋をケアするとどうなる?
麗子 「先生が今お話しした、たるみ・吹き出物・ゆがみ・しわなどの肌老化は、顔の筋肉をマッサージすると全て改善されるんですか?」
先生 「老化の程度の差もあるし、その人の生活環境によっても異なりますが、多くは改善します。具体例を挙げると…
■顔の筋力が回復して表情豊かになる。
■顎の痛み、目の疲れの改善。
■顎関節症、顔の歪みの改善。
■たるみがなくなり、凛とした印象になる。
■血流が改善し、潤いが甦る
■むくみがとれて小顔になり、眼下の目袋や二重顎が改善される
■シワが消える
■皮膚の引きつりがなくなるため、穏やかで柔らかな印象になる
■眼、口、鼻などのパーツがくっきりしてくる

などが期待できます。
麗子 「すごい、美人になれますね」
先生 「これまで施術させていただいている人たちは、どんどんキレイなお顔だちに変化していっていますよ」
― 表情筋をケアするときのルールをチェック! ―
麗子 「よーし、来週の合コンに向けて今から『顔層筋メソッド』はじめます!」
先生 「
自己流で適当にやらないように注意してくださいね。かえって逆効果になる場合もありますから」
麗子 「ええ!」
先生 「施術するときのポイントをお教えしましょう。
1)施術は各個人で施術の仕方が異なるため、決して我流で行わない。
10人いたら10人とも違う顔を持っている。年齢も仕事も今まで行ってきたスポーツも、人それぞれ違うもの。
つまり、筋肉が硬化した場所も老化している程度も人それぞれだということ。『顔層筋メソッド』のオールメソッド(P20〜)で自分の顔の筋肉がこっている部分を見つけ出し、そこを中心に入念にほぐすことが大切です。
2)痛みが出るほど強く刺激しない
マッサージの強さは「痛気持ちいい」くらいが適当。激しい痛みを感じるほどゴリゴリ刺激しすぎると、顔面神経を傷つけてしまうこともあります」
麗子 「なんだかちょっと怖いですね」
先生 「激痛が走るほど強く刺激しなければまず大丈夫でしょう。医師の話によると、自分でマッサージする程度の力では、神経に異常をきたすほど力を加えられる可能性はほとんどないといわれています。特に側頭筋などは大事な神経が走っているため、ゴリゴリこするよりも圧迫しながら筋肉をゆるめるようにするといいですね」
3)筋線維に対して横断方向でマッサージを行う
先生 「3つ目は一般的なマッサージ方法と全く違うということ。このマッサージはお顔のシワに対して平行に行います。たとえばおでこ。一般にはシワを伸ばす様に下から上に手を滑らす事が多いのですが、
硬くなった筋肉をほぐすにはシワの走行と平行に左右にマッサージします」
麗子 「ええ? それってシワになりません?」
先生 「一番の理由は、
深層筋の線維に対して横断方向にマッサージすることで筋線維をストレッチさせる為です。弦楽器を縦になでても弦はあまりのびないけれど、横に力を加えるとよくのびるイメージですね。筋線維の走行方向を横断(しわと並行)するようにマッサージすることで、筋肉の硬くなった部位を確認できます。老化しているポイントを知ることで、力を加える加減を調節できるし、筋肉を効果的にほぐすことができるのです。筋肉が柔らかくふっくらになれば肌のハリも甦るので、シワになるということはありませんよ」
麗子 「素人でも固くなった筋肉が分かるものですか?」
先生 「大丈夫。筋線維に対して横断方向にマッサージすることで、健康な線維の中に存在する一部の悪い筋線維を、指先で感じ取ることができるようになります。はじめは分らなくても、
毎日続けることで違いを発見できるようになってくるはずです。そこをしっかりほぐすことで、1日の中で発生した
老化をリセットできるんですよ」
麗子 「
指で顔を適度に押すと痛みを感じたり、指先で硬いしこりやプリッとした感触があるときがあるますが、それが固くなった筋肉でしょうか?」
先生 「そう、まさにそれ!」
4)一箇所だけでなく、連動している筋肉をほぐす
先生 「筋肉は単独で存在するのではなく、筋肉どうしが筋膜・腱・靭帯などを介してつながっています。たとえば二重顎を改善したい場合。下あご周辺の筋肉全体を改善しなくてはなりませんが、そのためには下あごの筋肉とつながっている部位も改善する必要があります。具体的に言うと、二重顎の改善には顎周りの筋肉と首の前と後ろの筋肉、そして胸の筋肉を全体的に施術することで高い効果が期待できるのです」
麗子 「『顔層筋メソッド』を見ると“ほほのたるみ”のケアで首もマッサージしていたのはそういうわけなんですね」
先生 「さらに効果を高めたいなら、
全身を入念にストレッチしてほぐしてあげるといいですよ」
麗子 「最近ジョギングを始めたのですが、運動はどうでしょう?」
先生 「運動はとてもいいですね。しかし、
硬くなってしまった悪い筋肉を抱えたままいきなり強い運動を行うと、悪い部位を体が守ろうと反応してさらに筋肉が硬くなってしまいます。それを回避するために、
ストレッチはお忘れなく。全身をほぐしてから、歩いたり軽いジョギングや水泳などから始めるといいですね。身体の異常を感じたり、腰痛、肩こりを感じたら休息を。決して無理をしないことが大切です」
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